地元のスーパー「Izumiya」にて、東日本大震災の義援金を募っていた。財布の中に入っていた小銭を全部、投げ込んだ。小銭しかなかった。
だけど、入れずにはいられなかったんだ。
おととい、地震が起こった日の夜は、そんなたいしたことないだろうと思っていたから、会社の人と飲みにいって(僕はお酒は飲まないけれど)たくさん話をして。次の日には、ツレと一緒にしあわせな時間を過ごした。帰宅して、布団に入って、ふと我に返った。
こんなことしている間にも、寒さに震えている方がいらっしゃる。
家族と、大好きな人と離ればなれになって寂しく、不安な夜を過ごしていらっしゃる方がいる。
そう思うと、とたんに自分が情けなくなって。悶々とした。そんなとき、電話を頂いた。いつも自分が活動をしている教会の方からで、
「明日の当番は一食(いちじき)をさせて頂くことになった」
という。一食とは、飢えの苦しみを抱えている人たちの気持ちを考え、その人たちの感情を共有し(例えば、ごはんを一食抜く、大好きなおやつを我慢するなど)をして、いつもなら使う食事のお金を義援金、寄付として充てるという活動。
もともと、貧困地域の人々のための募金活動であったものを、今回はこの地震でつらい思いをしている人たちのために使いたいってことらしかった。なんか、もうこれをさせて頂くしかないと思った。
他の人はどんな風に思うのかはわからないけど。この数日間、何も考えずに過ごしてた自分への戒めにもなると思ったし、とにかく動きたかったんだ。小額ではあったけど、お昼ごはん用のお金を出させて頂いた。
そして、その帰りに立ち寄った地元のスーパーに入れてきた。
自分のはした金でどうなるもんじゃないってわかってるけど、ないよりはましだと思うし、ほんのちょっとでも誰かの力になりたいから。