舞台での用語とか舞台機構ってどうなっているの?? と友人から質問があったので、ここにメモしておこうと思う。そんなわけで、いってみよー。
今回は、歌舞伎の舞台機構について紹介していくとしよう。まだまだ、最低限のことしか書いてないから、加筆修正を加えるつもりでいるよ。2010/02/08
まず、赤い文字に注目してみよう。じょうず、へた、ではないよ。『かみて』『しもて』と読む。これは、歌舞伎の舞台に限らず、いわゆるコンサートホールなどでも用いる言葉だ。なぜ、こんな読み方が考案されたのかというと、『左と右』という呼び方にしてしまうと、
「どこから見るかによってどちらが左で、どちらが右なのかわからなくなる」
という問題が発生する。そこで、客席から見て右を上手、左を下手とすることで、舞台上にいる人も、客席にいる人も、すぐに理解できるようになっているわけ。それではつづいて、番号順に解説してみよう。
- 廻り舞台(まわりぶたい)…… 舞台転換のための装置。
- セリ …… 床下からせり上がって役者を登場させる演出に使う。
- スッポン …… セリと同じ役割だが、主にオバケの登場に使う。
- 花道(はなみち) …… 花形役者が見得(みえ)を切ったり、移動する道。
- 黒御簾(くろみす) …… この中でお囃子などが演奏される。
- 上手揚幕(かみてあげまく)… 中から役者が登場したり、黒子さんが移動する。
- 床(ゆか) …… 大夫さんや三味線が語るためのスペース。
- 定式幕(じょうしきまく)…… 舞台が幕開けする前に開く幕。この幕がある劇場が公式の格式高いものとされた。
歌舞伎の舞台の多くは総檜(そうひのき)作りの高価なもので、本来、一人前の役者でなければあがることが許されない。歌舞伎の世界はとても厳しいんだね。